愛知が多い産業系外国人技能実習

自動車をはじめとする産業系職種が多い愛知県には、外国人技能実習の機会を求めて多くの海外就労者が集まってきます

自国の就労支援業者など仲介人の伝手を頼って訪日するケースが多く、中には既に国内で就労している人のネットワークを使って独自に入国方法を探る人もいます。

日本側からすると、彼らは技能習得が主な目的であると考えがちですが、極東、東南アジア出身者が多い彼らが求めているのは何よりもまず自国より多い収入です。

支援業者や仲介人に法外な手数料を取られてでも日本での稼ぎは魅力と捉えられ、日本人が敬遠する工場での重労働や長時間作業などを積極的に受け入れています。

技能習得を目的と考える雇用者サイドは「教えてやっている」という感覚もあり、誰にでもできるような単純作業を与えたとしても長期にわたって働くだろうと思いがちですが、少しでも早く、そして多く稼ぎたいと思っている彼らの心境とは異なる場合が多く、コミュニケーションが取りにくいといったハンディも加担して、ちょっとしたことで行き違いが生まれやすくなります。

外国人技能実習生を雇う側は、労働力を提供してもらっているという事実から公正な支払いを行うべきですし、一方の技能実習生も他の従業員と同様に、作業に必要な技術を学ぼうとする姿勢を見せるべきです。

外国人とのコミュニケーションが得意ではない雇い主も少なくありませんが、常識の範囲で実習生を扱う努力がさらになされなければ、将来性は限定的となることが懸念されます。